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 日本政府が新たなジャイアントパンダの貸与を中国政府に要請していることがわかった。神戸市と仙台市の動物園で受け入れることを念頭に、日中平和友好条約締結40周年の今年、関係改善のシンボルとして実現を目指している。中国側は、日中関係改善に向けた流れを踏まえつつ慎重に検討しているとみられる。

 日本政府関係者が22日明らかにした。河野太郎外相が今年1月末に訪中し、王毅(ワンイー)外相と会談した際に貸与を提起したという。また、政府は新たなトキの提供も中国側に要請している。

 パンダを貸与された場合の受け入れ先は、神戸市の王子動物園と仙台市の八木山動物公園を想定。王子動物園では、阪神・淡路大震災の復興支援の意味も込めて2000年に貸与されたメスのパンダが1頭飼育されているものの、オスがおらず繁殖できないため貸与を希望。八木山動物公園も「東日本大震災で被災した子どもたちを元気づけたい」(同園関係者)として、パンダ貸与の要望活動を行ってきた。

 中国は、国交正常化の際に友好の証しとして上野動物園にパンダを贈るなど「パンダ外交」を展開。日本側も、河野氏が1月末の李克強(リーコーチアン)首相との面会時に昨年同園で生まれたシャンシャンを話題に出すなど、友好ムードづくりにパンダの力を借りてきた。シャンシャンの所有権は中国にあり、生後2年で中国に返還する約束となっている。外務省関係者は「新たなパンダの貸与をぜひ実現したい」と話す。(松井望美)