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 平昌冬季パラリンピックで、日本勢は冬季大会では史上3番目に多い計10個のメダルを獲得した。一方、2010年のバンクーバー大会で銀だったパラアイスホッケーは1勝もできず終わった。

 「底辺を広げないと、次に行けない」

 19日にあった日本代表選手団の解団式で、パラアイスホッケーの中北浩仁監督から厳しい言葉が出た。日本選手の平均年齢は41・9歳で「行く前は年齢を売りにさせてもらったけど、格差が出たのは一目瞭然」。47歳の須藤悟主将も「選手としての力は限界を感じた」と話した。

 解団式後の取材でまず課題に挙げたのが、選手層を厚くすることだった。そのためには施設の改善が急務という。「4年後の北京大会を18~20歳で迎える選手が今、昼の時間に氷に乗れるようしないといけない」と中北監督。夜間になると保護者の送り迎えが必要になり、それが競技普及の壁になっていると感じている。

 須藤主将も「後輩の育成をやっていかないといけない。やめていく者の宿命」と話す。

 ただ、世代交代をしたくてもできない現状もある。「主力の須藤が辞めると非常に困る」と中北監督が言うのには訳がある。来年に控える世界選手権で成績を残さないと、下のカテゴリー「Bプール」に落ちることになるからだ。

 平昌大会は「Bプール」を勝ち抜き、最終予選で切符を勝ち取った。「平昌に行くのに非常に苦労した。また落ちたら同じ苦労を繰り返す」と中北監督。若手を入れたいが、今大会の主力を残して「Aプール」に残留しなければいけないジレンマも抱えている日本代表。須藤主将は「残された時間でチームの構成をもう一回作り直さないといけない」と話した。(大坂尚子)