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 ただ速くなりたい一心で、滑りを磨き続けている。平昌五輪で日本の女子スピードスケート初の金メダルを手にしても、「新しい世界をまた見たい」と、次を見据える小平奈緒さん。金銀二つのメダルはもう、箱にしまった。期待と重圧を受け止めながら苦い経験や挫折を糧に歩んできたスケート人生は、「遠回り」なのだという。

こだいら・なお
1986年生まれ。スケートは3歳で始め、小学5年で見た長野五輪で金の清水宏保さんらに憧れ、世界をめざす。保健体育の教員免許を持つ。

 ――3度目の挑戦となった平昌五輪で、個人では初のメダルをとり、31歳で頂点に立ちました。

 「一般的に見れば、遅いのかもしれません。ただアスリートは常に自分を高め、最高のパフォーマンスを追い求めていくものなのかな、と。だから、どこが選手としてのピークなのかという考えや基準は、自分軸の中にはないんです。常に高みをめざしていけるからこそ、いまもこうして現役をやれているのだと思います」

 ――年齢は意識しない、と。

 「世間一般の時間軸に縛られてしまうと、何だか自分らしくないというか、自分の人生を生きている感じがしないかな。自分の生き方とは、目の前の人生を好きな方向に一歩ずつ進んでいくこと。たとえば、ひとの人生が80年として、スケートがその中の30年ととらえると、終わりを意識してしまい、自らの意思とは違う方向に進まなければいけないときも出てきます。自分の人生なのに」

 ――高校と大学の卒業時は実業団からの誘いを断り、信州大学氷上競技部監督の結城匡啓さんの下で競技を続ける道を選びました。

 「もちろん実業団はスケートに集中できて、魅力的です。収入もあります。でも、そうした枠の中では自分は成長できない、と思いました。何年後かの自分を想像して、伸び続けられているのかを考えました。スケート以外の人との出会いや経験を通して、もっと人間としての幅を広げたいとの思いもあった。世間の時間軸で見ると、遠回りに見えるかもしれません。客観的に自分を見ても、近道ではなかったと感じます」

 ――勝利や記録の節目にも、よく「遠回り」と表現しますね。

 「進むべき道を自分で選択して…

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