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 沖縄県名護市辺野古の米軍基地建設で、埋め立て工事のため国が計画するサンゴ移植について「今の時期は繁殖に影響する」と反対する意見が研究者から出ている。防衛省は「繁殖の時期を避けるべき」だと明記された沖縄県のサンゴ移植マニュアルなどをもとに、4月末までの移植を目指す。だが、そのマニュアルの元になった論文の著者でもある研究者は「防衛省は論文を曲解している」とする文書を県に提出した。

 防衛省が当面移植を目指すのは昨年、埋め立て海域と周辺で見つかった絶滅危惧Ⅱ類のオキナワハマサンゴと準絶滅危惧のヒメサンゴの一部。前者は数センチ、後者は1センチに満たない。計24群体見つかったが、昨夏に13群体が死に、11群体の生息が確認されている。

 移植には、県の規則で知事の特別採捕許可が必要。マニュアルでは「水温の高い時期、繁殖の時期を避けるべき」だとしている。

 このため、生態学などの専門家を集めた防衛省の環境監視等委員会は、5~7月はハマサンゴ属が放卵・放精する時期の可能性があり、7~10月は水温が高く移植に不適当と助言。防衛省は直前の4月末までの移植を目指し、11群体の特別採捕許可を県に申請したが、県は食害対策の不備や移植先の問題を理由に不許可にするなどした。

 防衛省は、ヒメサンゴ1群体は移植せずに護岸工事を続ける方針に転じ、オキナワハマサンゴ9群体とヒメサンゴ1群体について17日までに改めて特別採捕許可を申請している。24日には、希少種以外の大型のサンゴを含めた853群体のサンゴも追加で特別採捕許可を申請した。

 だが、サンゴの生物学が専門の大久保奈弥・東京経済大准教授によると、3~4月は生殖細胞が成長し、サンゴは「臨月」を迎えている。この時期に移植でストレスを加えると、産まれる子どもの数が大幅に減ることが確認されている。

 県のマニュアルで繁殖時期の移植を避けるべきだとする根拠として引用されているのが、サンゴの繁殖に関する大久保准教授の論文。大久保准教授は「臨月」も繁殖時期に含まれると指摘。県に提出した文書では、防衛省が移植を4月末までとしていることについて「私の文献が誤認・誤用され、曲解されている」と反発している。

 県農林水産部幹部は「幅広く情報を収集して、厳正に審査している」と話す。仮に県が採捕を不許可とすれば、少なくとも半年間は移植ができなくなる。

 防衛省は取材に「移植しなけれ…

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