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 2011年7月の新潟・福島豪雨で只見川があふれ、浸水被害を受けたのは、水力発電用ダム上流部にたまった土砂を取り除かなかったためだとして、金山町の住民ら34人がダムを管理する東北電力とJパワー(電源開発)に約3億3700万円の損害賠償を求めた裁判の判決が26日、福島地裁会津若松支部であった。佐野信裁判長は「東北電力は浚渫(しゅんせつ)の義務を履行していなかった」と認定したが、仮に浚渫による水位の低下があったとしても、今回の水害による被害の程度に影響を及ぼさないとして、住民側の訴えを棄却した。

 洪水の防止を目的とする「治水ダム」ではなく、水力発電を目的とする「利水ダム」で、「堆砂(たいしゃ)」と呼ばれる土砂の管理のあり方が裁判で問われたのは今回が初めて。電力会社側は、「積極的洪水調整義務」がある治水ダムと異なり、利水ダムでは河川管理者である国や県の指示に従って、堤防建設や浚渫などを行えば河川法上の義務を果たしていることになり、注意義務違反にはあたらないと主張していた。

 判決はまず、1969(昭和44)年に只見川で、「50年に1回」の洪水を想定した流量を下回る豪雨でも大規模な水害が起きたことに着目。本名、上田、宮下、片門の4ダムを管理する東北電力に対し、「昭和44年以降の堆砂の進行を食い止め、浚渫などで昭和44年当時の河床高(川底の高さ)を維持する義務を負っていた」と指摘した。電力会社が負う義務を広く認定し、その義務を「履行していなかったことは明らか」とした。

 その上で、東北電力が義務を履…

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