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 備前市西片上の宇佐八幡宮にある市指定文化財「備前焼狛犬(こまいぬ)(宮獅子)」の保存・修復作業が終わり、3月28日に再び台座に安置された。同市中心部の片上地区のシンボルでもある宮獅子がきれいな姿になって戻り、氏子ら関係者も安堵(あんど)していた。

 氏子らによると、宮獅子は向かって右側の口を開けた阿形(あぎょう)に刻まれた銘から約190年前の1826年に製作されたとみられる。備前焼宮獅子の代表作の一つとされ、高さは最大級。だが亀裂が入って傷んだり、後年にコンクリートで修復した形跡が目立ったりし、尻尾なども欠損していた。

 昨年12月に阿形と、隣り合う吽型(うんぎょう)の2体が京都市内の文化財修復を手がける専門会社に運ばれ、補修や彩色を施されて戻ってきた。阿形の左後脚など欠損部分も新たに作られた。八幡宮の神職を務める松末崇史さん(42)は「上品になって無事に帰ってきて良かった。これから何十年も片上のシンボルとして、この前を歩いていく子どもたちの安全を見守ってもらいたい」と話した。

 欠損している尻尾は、同市内の備前焼の若手作家が新たに作り、今秋までに安置することが決まっているという。(雨宮徹)