【動画】台湾の海岸に漂着したカメラには、沖縄・石垣島の風景などが保存されていた=西本秀撮影
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 台湾東部の宜蘭(イーラン)県の海岸で、地元の小学生らが今月27日に拾ったデジタルカメラが、約200キロ離れた沖縄・石垣島の海で2015年夏、日本人旅行者が紛失したものだとわかった。手がかりとなったのは、防水ケースに守られ、浸水せずにカメラに保存されていた約1千枚の写真。カメラは2年以上、太平洋を漂っていたとみられる。

 カメラを拾ったのは、同県蘇澳(スーアオ)地区の岳明小学校の何兆恩さん(11)ら児童たち。27日朝に近くの海岸を掃除した際、貝や海藻に覆われた防水ケースが浜辺に落ちていた。中のカメラは無事で、バッテリーも生きていた。持ち帰って調べると、石垣島の商店街の風景や、日本人らしい若者がダイビングを楽しむ様子が記録されていた。

 学校は石垣島を訪れた日本人観光客が潜水中にカメラを落としたのだろうとみて、中国語と日本語のメッセージと共に保存写真をフェイスブックに掲載。情報は1万件以上転載された。28日、東京の上智大3年、椿原世梨奈さん(21)からの連絡で持ち主と確認。椿原さんはフェイスブックを見た友人から聞いてカメラの発見を知ったという。朝日新聞の取材に「カメラを受け取りに行き、児童にお礼を伝えたい」と話した。

 石垣島と台湾の間では、海流が南から北へ流れる。直線距離は東から西へ200キロ余りだが、実際の漂流ルートは分からない。同小の李公元教諭(45)は「カメラが流れ着いて、写真が残っていたのにも驚いたが、ネットを通じて日本の持ち主がすぐに見つかったのもすごい。女性にカメラを返したい」と話している。(宜蘭=西本秀