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(29日、選抜高校野球 星稜11―2富島)

星稜・奥川恭伸

 先輩の竹谷が逆転された三回1死一塁で救援し、2三振でしのいだ。その裏、打席に向かう竹谷に言葉をかけた。「自分の失点は自分で取り返して下さい」。これは林監督に指示されてのことで竹谷と苦笑い。ここで竹谷が同点打。自身も反撃を封じきった。白星の演出家となった2年生だ。

 140キロ超えの直球が伸びる。文房具の紙挟みクリップを指先でにぎにぎする独自の強化で球のかかりがよくなったという。不調ながら最初の2三振の打者の反応で感じた。「いける。直球でいく」。小学4年からバッテリーを組む山瀬との呼吸はぴったり。四回以降、毎回出した走者をかえすことはなかった。

 六回1死二塁で投ゴロ。三塁を狙う走者を殺せる打球だったが、ゆっくり一塁に投げた。「点差もあったし、三塁走者の方が自分は投げやすい」。流れをつかみ、勝てる投手になりたいという背番号11。どこか悠然としたところがあった。(隈部康弘)

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