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 約1200の島があり、豊かな海に囲まれたインド洋の島国モルディブ。世界有数のリゾート地で、ダイビングを目当てに世界中から多くの観光客が訪れる。ただ、海の中にも地球温暖化の影響は現れ始めている。

 首都マレからフェリーで約10分の距離にある島ヴィリンギリ。2月中旬、地元ダイバーが子どもたちと一緒に海に入る「出前授業」があった。島国で暮らしていても、自分の目でサンゴを見たことがない子どももいるという。子どもたちに海の豊かさを伝えようと今年、始まった。

 子どもたちに続いて海に入ると、海底にサンゴが広がり、その周りを小さな魚がたくさん泳いでいるのが見えた。先生役を務めたダイビングインストラクターのズーナ・ナシームさん(42)は「自分の目でこの光景を見て、海の素晴らしさを子どもたちに感じてもらえれば」と話す。

 ただ、海底をよく見ると、異変に気付いた。一部のサンゴが白くなっているのだ。「白化」だ。

 サンゴの体内には褐虫藻(かっちゅうそう)という植物プランクトンが共生しており、褐虫藻が光合成をすることでサンゴは栄養を得ている。ところが、海水温が上昇すると褐虫藻が減ってしまい、サンゴは弱る。色がうすくなったり、骨格が透けて見えたりするので「白化」と言われ、長引くとサンゴは死んでしまう。海水温が30度を超える状態が続くと白化のおそれが高まるという。

 「昔はもっときれいだった。少…

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