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 ワタミグループの創業者で自民党参院議員の渡辺美樹氏が国会で「週休7日が人間にとって幸せなのか」などと過労死遺族に配慮のない発言をした問題を受け、ワタミグループの居酒屋に勤め、2008年に過労自殺した森美菜さん(当時26)の両親が29日、安倍晋三首相と渡辺氏に抗議文を送った。

 両親は抗議文で、渡辺氏の発言について「ワタミの理念だった『24時間365日死ぬまで働け』という言葉を裏返しにした言葉『週休7日』を言うなど、まったく不真面目な態度と言うほかありません」と厳しく批判。渡辺氏が「私も10年前に愛する社員を亡くしている経営者」と国会で述べたことに対し「娘について『愛する社員』と軽々しく言ってほしくありません」と抗議し、「今回のような発言が出ること自体、ワタミ社員の働く環境が良くなっていないことを示しているのではないか」と指摘している。

 両親は自民党と渡辺氏に謝罪を要求するとともに、専門職で年収の高い人を労働時間規制から外す高度プロフェッショナル制度(高プロ)を導入する方針を撤回するよう求めている。

 問題の発言は、13日の参院予算委員会の中央公聴会で公述人として出席した「東京過労死を考える家族の会」の中原のり子代表への質問で出た。中原氏らが16日に発言の撤回と謝罪を求め、渡辺氏は謝罪に応じた。自民党は、国会での渡辺氏の発言の削除を求め、了承された。渡辺氏はこの公聴会で、高プロについて「働く方々にとっていいこと」「制度を望んでいる方もいらっしゃるわけですから、ぜひ導入させていただいた方がいいと思う」などと述べていた。(村上晃一)