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 ふるさと納税の返礼品競争に歯止めをかけるため、総務省は30日、返礼品を原則として地場産品とするよう求める通知を4月1日付で都道府県に出すと発表した。寄付によって地方を支援する本来の趣旨に立ち返ってほしいと呼びかけるが、自治体からは戸惑いの声も上がる。

 通知には拘束力はない。「返礼品は地方団体の区域内で生産されたものや提供されるサービスとすることが適切であり、良識ある対応を」と要請し、返礼品の価格は寄付額の3割以下にすることや家電・金券などの自粛も改めて求める。寄付金集めのために返礼品の豪華さをめぐる自治体間競争が激しくなったため、総務省は昨年4月、価格面などの見直しを求めていた。

 地元で採れた農産物や海産物などを返礼品とするケースは多いが、地場産品に乏しい自治体もある。人口約3900人の岐阜県七宗町は、約1千種の返礼品の大半が町外の品物だ。担当者は「地場産品は漬けものとアユの甘露煮ぐらい。地場産品だけに限ったら、他の自治体に太刀打ちできない」と話す。

 野田聖子総務相は30日の記者会見で、地場産品が少ない自治体について、「新しい地場産品をつくるという発想を持ってほしい。応援を兼ねて起業家を支援する」と語った。

 ただ、通知は地場産品の具体的な線引きを示していない。同省は姉妹都市の地場産品を返礼品とすることの是非について明確にしない一方で、被災地支援のために東北の産品を活用することは問題ないとする。加工品などの一部が地元産の場合は地場産品となるのかも明らかにしていない。(平林大輔)