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藤村忠寿(HTB「水曜どうでしょう」チーフディレクター)

 東日本大震災の翌年から宮城県女川町で開催されている『女川復幸祭』に今年も呼ばれてトークショーをしてきました。祭りには『復幸男』というイベントがあります。「かいもーん!」の掛け声を合図に参拝一番乗りを目指して境内を駆け抜ける有名な兵庫県・西宮神社の「福男選び」。あれをまねしたもので、海岸に集まった参加者が「逃げろー!」という掛け声とともに高台を目指して猛ダッシュ。一番乗りは「福男」ならぬ「復幸男」の称号が得られます。ちゃんと本家からもお墨付きを頂いているそうですが、でも「ちょっとふざけていない?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、これこそが祭りの中で大事な意味を持つイベントなのです。

 3月11日になれば、テレビはこぞって「あの日を忘れない」を合言葉に震災を振り返り、悲しみを共有しようとします。でも女川の人たちは言います。「もう悲しみは忘れたいんだ」「それよりも町の将来を考えないと」。自分たちにとって、もはや震災で忘れてはいけないことはひとつだけ。それは、どんな小さな津波でも一目散に高台に逃げること。それだけを子供たちにずっと言い続けなければいけない。だから「『復幸男』は千年続く伝統行事にしたい」と話します。「東北に思いを寄せてくれるのはありがたいが、これからは一緒に悲しむより、むしろ自分たちの備えを考えてほしい。これは皆さんにも起こり得ることなんです」とも。

 女川町長とも話をしました。2…

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