東日本大震災の被災地から招かれた50人を含む約2千人の子どもたちが4日、東京・両国国技館でコンサートを開いた。客席から天皇、皇后両陛下も見守った。福島県相馬市と岩手県大槌町から参加した小中高生たちは、震災犠牲者への追悼の意を込めてバイオリンなどの演奏を披露した。

 音楽を通じて心を育てる指導法「スズキ・メソード」で知られる才能教育研究会のコンサートで、前回は直前の震災で中止された。震災から7年が過ぎて、復興も見え始めたとして再開するのに合わせ、被災地で楽器演奏を学ぶ子どもたちを招待した。

 上京したのは音楽で生きる力を育ませようという南米・ベネズエラで始まった教育プログラム「エル・システマジャパン」の50人で、その指導法は、「スズキ・メソード」に影響を受けたとされる。

 大相撲の本場所中は土俵のある辺りで50人が演奏したのはバッハの「G線上のアリア」など2曲で、スズキ・メソードの子どもらとの合同演奏もあった。指揮も務めた相馬市の高校1年半谷(はんがい)隆行さん(15)は「音楽で前に進もうとする僕らが、被災地の心の支えになれば」と語った。(山浦正敬)