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 米通商代表部(USTR)は3日、知的財産の侵害などを理由に中国産品約1300項目に新たに25%の関税をかける制裁案を発表した。これに対し中国政府も4日、大豆や自動車、航空機など米国産品106項目に同率の関税を上乗せする報復案を発表。経済大国どうしの異例の報復合戦に発展している。

 米国側の制裁は半導体装置、航空機部品など主にハイテク分野が対象で、総額500億ドル(約5・3兆円)分。ただ、実際の発動までには約2カ月の猶予を設けている。

 トランプ大統領は3月22日、不公正な貿易慣行に対して制裁する「通商法301条」に基づき、関税適用などの措置を命じる大統領令に署名。米政府は、中国に進出する米国企業に中国政府が技術移転を強いたり、高度な知的財産を持つ米国企業を中国企業が買収できるよう不正に促したりしているとし、制裁の正当性を強調している。

 米国の制裁案に対し、中国政府も即座に反応。米政府の国内向け補助金で、中国の農家に悪影響が出ているとされる大豆などを報復対象にした。対象品目の総額は米国と同規模で、税率も同じにした。

 記者会見した朱光耀財務次官は、報復案について「やむなくとった」と発言。「中米の利益も、世界の発展の前途も傷つく。建設的な方法で、知恵と相互を尊重する態度で問題を解決したい」とも述べ、対話による解決を呼びかけた。(ワシントン=青山直篤、北京=福田直之)

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