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 別居中だった妻が凍結保存されていた受精卵を無断で使って出産したとして、東京都の40代男性が、元妻と受精卵移植を手がけたクリニック(東京都渋谷区)などに2千万円の損害賠償を求める訴訟を大阪地裁に起こした。被告側は5日の第1回口頭弁論で、男性の請求棄却を求めた。

 訴状などによると、元妻は関係が悪化して夫と別居中の2015年4月、クリニックで凍結保存されていた受精卵を、夫に無断で移植。16年1月に女児を出産した。その後、夫婦は離婚した。男性側は、移植の同意書を元妻が偽造したと主張。さらにクリニックについて、同意の確認が不十分だったと訴えている。

 これに対し、元妻側は同意書を代筆したと認めたものの、「妊娠前に離婚を求められたことはなく、移植は同意があった」と反論。クリニック側も「受精卵の凍結保存時に男性の同意を得た」としている。

 男性は女児は自分の子ではないとする嫡出(ちゃくしゅつ)否認の訴えなどを大阪家裁に起こしており、係争中。(大貫聡子)