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 高校に入って初めての感触だった。

 4月16日の春季東京都大会4回戦で早稲田実の9番二塁手・江本達彦(3年)が先制の満塁本塁打を放った。練習試合と公式戦を合わせても初めてのホームラン。「打った瞬間の感触はよく分からなかった。一塁手前で入ったのが分かった」。チームは序盤、得点圏に走者を進めながら得点できていなかった嫌なムードを振り払う一発だった。

 江本は早実3年生のなかでただ一人、一般入試で合格して入部した選手。中学時代にひじを痛めていたことから入部を迷った時期もあったが、地道な練習が実を結び、今春は打球が飛ぶようになってきた。今大会は同じ二塁の守備位置を争う板谷竜太(3年)がけがしていることもあり、出場の機会を得た。

 普段の生活ではメリハリをつけるのが上手な選手だ。テストの成績はクラスでトップクラス。自主練習でほかの選手よりも遅くまで残って打撃練習をする日もあれば、練習後はいの一番に帰って勉強する日もある。打撃でも「追い込まれる前に思い切りいく」。満塁本塁打は小柄な体をひねりきって打った。

 早実は10―0の六回コールド勝ちで8強進出。江本のような努力家の活躍でチームは勢いづきそうだ。(坂名信行)

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