「孫氏が恐れるのは三木谷氏」 楽天携帯、参入の行方は
大鹿靖明
自前で通信網を整備して、携帯電話事業に本格参入することをめざす楽天に対し、総務省が9日に正式に参入を認可する見通しになった。
M&A(企業合併・買収)を多用したインターネット事業の拡大、放送局の株式の大量取得と挫折、そして政権への接近――。三木谷浩史会長兼社長が率いる楽天のこれまでの歩みは、おおむね先行するソフトバンクグループの孫正義社長の歩んだ道を追いかけるものだった。そして今回の携帯事業参入。三木谷氏はまたしても孫氏の軌跡を追いかけるのだろうか。
「日本の携帯電話は高いと常々私は感じてきました。高校生や大学生がついつい長電話してしまうため、そのためにアルバイトをしなければならないというのは、おかしいと思います」。そう言うと、記者会見場には大きく「0円」と掲げられた。2006年10月の孫氏の記者会見でのことである。
このとき孫氏は、携帯番号を…