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 外務省は、朝鮮半島関連の業務を担う「北東アジア課」を今夏にも韓国担当と北朝鮮担当に分割する。半島情勢が緊迫するタイミングで再編を決めた背景には、北朝鮮問題で米国や中国の存在感が増すなか、北朝鮮の動向をつかみ切れていない危機感も透ける。

 北東アジア課はアジア大洋州局に属し、韓国、北朝鮮に絡む外交を扱う。現在の課員は25人前後。すでに1課と2課がある中国・モンゴル担当課の計40人前後よりも少ない。改編により、韓国担当の1課と北朝鮮担当の2課に分け、人員の増強も検討する。

 北朝鮮の非核化に加え、拉致問題の解決は安倍政権にとって最重要課題の一つ。ただ、北朝鮮からの情報収集は容易ではない。3月26日に中国の習近平(シーチンピン)国家主席と北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長が会談した際、日本政府がこの情報を得たのは翌日の深夜。外務省幹部は「北朝鮮の肉声はなかなか聞こえてこない」と漏らす。

 河野太郎外相は6日の記者会見で「日韓の連携強化、北朝鮮の核ミサイル開発、拉致問題への取り組み強化などの重要性が高まっている」と述べ、現状の打開に意欲を示した。(鬼原民幸)