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 有効成分を含まない、本物の薬剤そっくりの「プラセボ(偽薬〈ぎやく〉)」を販売している男性がいる。認知症などに伴う薬の飲み過ぎに歯止めをかけ、健康維持や医療費の削減につなげるという、新たな使い方を提唱している。

 プラスチックとアルミのシートで包装された、直径8ミリの白い錠剤。一見タブレット菓子のようだ。パッケージからプチッと押し出して口に入れると、わずかな甘みを感じる。

 「主成分は甘味料。実は薬ではなく食品なんです」。商品を開発した水口直樹さん(31)はそう説明する。和歌山市などで活動し、4月に活動拠点を出身地の大津市に移した。名刺には「プラセボ製薬 代表取締役」。ただ、社員は水口さん1人だけだ。

 水口さんは京都大学大学院の薬学研究科を修了し、有名な製薬会社に就職した。プラセボに携わるようになったきっかけは、社内であった新規事業の公募。薬を飲み過ぎる親族のために、代わりに偽薬を求める声をネット上で目にして事業化をひらめいた。

 「無駄な薬の処方を抑制できれ…

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