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 シベリア抑留中に旧ソ連の軍事法廷で日本人114人が銃殺刑判決を受けたことが、シベリア抑留研究者の富田武・成蹊大名誉教授の調査で分かった。富田名誉教授が9日、都内での記者会見で明らかにした。ロシアの国立公文書館で共産党中央委員会の会議録を調べたという。

 厚生労働省によると、シベリア抑留については1991年に日本と旧ソ連との間で協定を結び、その後ロシア側から提供される死亡者名簿などをもとに身元特定を進めている。ただ、死亡理由別の分類はしていないという。

 今回調べた会議録は軍事法廷の判決内容が報告されたもので、罪状には戦時中のスパイ活動や反ソ活動などがあった。これまでに確認されている資料と照合して刑の執行が確認されたのは33人で、減刑者や服役中の死亡者が1人ずついた。残る79人が実際にどうなったか判明していないという。富田名誉教授は「国は調査を急ぎ積極的に公表してほしい」と求めている。

 厚労省は「今回の資料も今後ロシア側に提供を求め、確認を進めたい」としている。(佐藤啓介)