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 業績が悪化する大塚家具が、創業の地・埼玉県春日部市の店舗を5月27日に閉じることが分かった。大塚久美子社長と経営権を争った創業者で父の大塚勝久氏が2年前、新たに立ち上げた家具会社の旗艦店を同市内に開業。「親子げんか」の第2幕の舞台にもなっていた場所から、撤退することになる。

 勝久氏は1969年、大塚家具の前身「大塚家具センター」を同市で創業。97年、総合スーパーの跡地にそれまでの店舗を移転する形で現在の「春日部ショールーム」を開業した。店舗面積は1万772平方メートルで、東京・有明の本社ショールームなどに次ぐ大型店だ。

 2015年の株主総会で、互いの退任を求めた「お家騒動」で久美子社長に軍配が上がると、勝久氏は新たに高級家具の販売会社「匠(たくみ)大塚」を設立。16年に春日部市内に「春日部本店」を置き、委任状争奪戦に次ぐ「親子げんか」とも言われていた。

 大塚家具は17年12月期決算で、2年連続の最終赤字を計上した。特に郊外の大型店での販売が低迷しており、店舗の撤退や小型化を進めている。同社広報によると、春日部ショールームも不振が続き、建物の老朽化も進んだため、撤退はこの一環という。周りに競合店が多く、匠大塚の店舗だけの影響は少ないとしている。また、「浦和や大宮といった現在の埼玉の商圏の中心に、移転先を探している」という。(牛尾梓