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 2050年を見据えたエネルギー戦略を議論していた経済産業省の有識者会合「エネルギー情勢懇談会」が10日、提言をまとめた。原子力発電は温室効果ガスの排出が少ないとの理由で維持する一方、太陽光発電など再生可能エネルギーを「主力電源」として位置づけた。電源構成に占める比率などの数値は示さなかった。

 地球温暖化対策の国際的枠組み「パリ協定」に沿って、安倍政権が50年までに温室効果ガスを80%減らす目標を掲げることを踏まえた。経産省は提言の一部をこの夏に改定する国のエネルギー基本計画に反映させる方針だ。原発再稼働への反対論が根強い中、長期的には原発が必要との視点を盛り込むねらいもある。

 提言では、東京電力福島第一原発事故の教訓を踏まえ、原発は依存度を「可能な限り低減する」としつつ、脱炭素社会を実現するための「選択肢」と位置づけた。人材や技術の強化に「直ちに着手」するとしており、脱原発の道は取らない姿勢を打ち出している。

 一方、再生エネは「経済的に自立し脱炭素化した主力電源化」を目指すとした。発電した電気を蓄電池に「貯(た)める」仕組みを整え、火力発電を伴わなくてもすむようにする。1キロワット時当たり95円(経産省試算)のコストを、10・1円以上とされる原発並みに下げることを目指し、固定価格買い取り制度がなくても成り立つようにするというが、実現には一段の技術革新が必要となる。(関根慎一)

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