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安倍晋三首相らが出席して衆院予算委員会の集中審議が開かれました。テーマは「公文書管理問題等」。森友・加計学園問題や自衛隊日報問題などをめぐって論戦が交わされました。タイムラインで追うとともに、朝日新聞政治部で国会を担当する斉藤太郎記者が解説しました。

「本件は、首相案件」と首相秘書官 加計めぐり面会記録

加計学園の学部新設計画で2015年4月、愛媛県や今治市の職員、学園幹部が首相秘書官(当時)らと面会した際に、県が作成したとされる記録文書が明らかに…

口裏合わせ要求、その頃何が? 文書改ざんと重なる構図

森友学園への国有地売却問題をめぐり、財務省が9日の参院決算委員会で、学園側へ口裏合わせを求めていたことを認めた。同委では自民党議員が「ばかか」と怒声を…

○斉藤太郎記者の経歴 2005年から政治部記者となり、09年に民主党が政権奪取する際の国会対応などを取材。与党の「ごり押し」、野党の「ちゃぶ台返し」の攻防を幾度となく見てきたが、的を射た野党の追及が国会のだいご味だと思っている。1975年、米国アラスカ州生まれ、東京育ち。学習院大学卒。

野党、追及も「分裂」 自民幹部「あんなもんじゃないか」

○寸評(斉藤記者) 加計(かけ)、森友、自衛隊の日報、厚生労働省の是正勧告――。政権を揺るがす問題が同時に噴出する中、11日の衆院予算委員会集中審議で、野党は安倍晋三首相を攻め立てた。だが、どうももの足りない。攻めどころが多すぎることを差し引いても、民進党の分裂が響き、追及がバラバラだったためだろう。

 この日の最大の焦点は、加計学園の獣医学部新設計画をめぐり、柳瀬唯夫首相秘書官(当時)が愛媛県職員らに「首相案件」と述べたと記された県の文書が発覚した問題。確かにヒリヒリとした緊張感が漂う論戦もあった。

 首相が愛媛文書の内容を否定する柳瀬氏を「信頼している」と答弁すると、立憲民主党の枝野幸男代表は「おかしい」と一喝。柳瀬氏と愛媛県の担当者の双方を証人喚問し、どちらがウソをついているか解明するよう求めた。ただ、あらゆる疑惑を追及しようと、森友問題や日報問題にテーマを移していった。

 続く希望の党の玉木雄一郎代表は、首相が獣医学部の事業者が加計学園だといつ知ったかを繰り返し問うた。首相は従来、昨年1月20日の計画の正式決定の際に認識したと説明してきたが、この日はいったん「1月20日に承認した」と発言。その後、「1月20日に初めて承知した」と従来の言い回しに戻した。なぜ首相が「承認」という言葉を使ったかを深掘りせず、話題を森友問題に切り替えた。

 枝野氏、玉木氏らがかつて集った民主党はどうだったか――。憲法なら枝野氏、年金なら長妻昭氏、政治改革なら岡田克也氏、外交なら前原誠司氏といった具合に、「論客」が得意分野をすみ分け、効率的に自公政権を攻め立てた。だが民主党の系譜を引き継ぐ政党はいま、民進、立憲、希望に3分裂。追及を調整する手立ては失われ、全般的に質問が重複していた。

 自民党の幹部は「あんなもんじゃないか。(愛媛県の文書をもとにした議論では)おのずと限界がある」と振り返り、余裕も漂わせた。

 かつて民主党は政権を奪取し、「事業仕分け」で行政の無駄の削減と効率化に取り組んだ。党を超えた自分たちの「質問仕分け」を本気で考えた方がいい。(斉藤太郎)

首相、加計問題への関与を否定 集中審議終わる(17:16)

 安倍晋三首相らが出席した衆院予算委員会の集中審議は午後5時16分、終了した。加計(かけ)学園の獣医学部新設計画をめぐり「首相案件」と記された文書の存在が発覚したことを受け、立憲民主党の枝野幸男代表、希望の党の玉木雄一郎代表らが厳しく追及したが、首相は自らの政治的な関与を一貫して否定した。

首相「シビリアンコントロールも大きな議論」(16:35)

【憲法改正】憲法9条に自衛隊を明記する自民党の改憲案をめぐり、安倍晋三首相は自衛隊の日報問題により反発が広がるとみるかどうかを問われ、「政府や行政文書に対する信頼が揺らいでいるなか、信頼を回復するために全力を傾けていかなければいけない」と強調した。丸山穂高氏(維新)への答弁。

 首相は「我が国の安全を守るため命を賭して任務を遂行している自衛隊の存在を憲法に明記し、正当性を明確化することは我が国の安全の根幹に関わる」と述べ、9条改正への意欲を改めて表明。日報問題を受けて「シビリアンコントロール(文民統制)も大きな議論になっている」との認識を示し、自民党内の状況について「シビリアンコントロールも(改憲案に)明記すべきだという議論がある」と説明した。

自民・岸田氏「真実の証明、当事者でなければできない」(15:00)

(定例会見で)岸田文雄・自民党政調会長「(『首相案件』と記された文書を作成した)愛媛県側の発言と、当事者である元首相秘書官の発言が食い違っているとのことだ。関係省庁において調査する努力をしていると承知している。少なくとも事実の確認、真実を明らかにするのは当事者でなければできない。政府の努力を見守りたい。そのうえで、国民の疑念払拭のために何が必要かを考えていくことになる」

玉木氏「秘書官ですか。ヤジはやめてもらいたい」(14:30)

【加計問題】白熱する与野党のヤジ合戦が、首相秘書官にも飛び火した。

 「秘書官ですか。あなたは。後ろに座っている右から2番目のあなた。ヤジを飛ばすのはやめてもらいたい」。玉木雄一郎氏(希望)が加計(かけ)問題で安倍晋三首相を追及するなか、首相の後方に向けて唐突に声を張り上げた。

 玉木氏に「あなた」呼ばわりされたのは、佐伯(さいき)耕三秘書官。加計問題で「首相案件」と述べたと愛媛県の文書に記された柳瀬唯夫・元秘書官と同じ、経済産業省の出身で、42歳という異例の若さで秘書官に抜擢(ばってき)されて話題になった人物だ。

 玉木氏から「私の方に言うべきではない。総理に言うべきだ。分をわきまえていただきたい」と指摘されると、佐伯氏は何度も頭を下げていた。

 いったん落ち着いたものの、その後も与野党のヤジ合戦は再燃。予算委を仕切る河村建夫委員長は悲鳴を上げるように呼びかけた。「ちょっと! 静かにしないと答弁が聞こえないじゃないですか!」

①県文書コメントせず②柳瀬氏を信頼③特区会議で決定 三つの答弁作戦

○寸評(斉藤記者) 加計(かけ)学園の獣医学部新設計画をめぐり、柳瀬唯夫首相秘書官(当時)が「首相案件」と述べたと記された愛媛県の文書が発覚した問題。安倍晋三首相は「三つの答弁」で野党の追及を切り抜ける算段のようです。

 ①文書と政府の説明の食い違いについて、「愛媛県が作成した文書にコメントする立場にない」と言及を避ける

 ②柳瀬氏が文書の内容を否定するコメントを出していることを踏まえ、「柳瀬氏を信頼している」と述べることで、暗に愛媛文書に反論する

 ③「計画は国家戦略特区諮問会議で決定されたものであり、私の指示がないのは明らか」と自らの関与を明確に否定する

 首相は過去の経緯を記した答弁メモに目を落としながら、「時間稼ぎ」のように延々と答弁を続けたりしていますが、最終的にはこの3点を主張する戦略のようです。

玉木氏「日本の総理がウソ、疑念持たざるを得ない」(14:50)

【加計問題】「こんなことをしていると、内閣総理大臣を証人喚問に呼ばざるを得なくなりますよ」。加計(かけ)学園の獣医学部新設計画で「首相案件」と記された文書をめぐる論戦が続く中、安倍晋三首相への証人喚問を求めるような発言が玉木雄一郎氏(希望)から飛び出した。

 愛媛県の中村時広知事が10日に会見し、職員が書いたメモだと認めた。だが政府側は「愛媛県が作成した文書で、政府としてコメントすることは控える」と存否の確認をしておらず、立場が食い違っている。

 こうした状況を受けて、玉木氏は「私、残念です。日本の総理がウソをついているかもしれないと思って質問するのは。でも、そういう疑念を持たざるを得ないのが現状だ」と指摘し、証人喚問を持ち出した。

 ただ、この発言に首相もたまりかねた様子。問われてもいないのに、自ら「ウソつきというなら証拠を示してもらわないといけない。わきまえていただきたい」と玉木氏をたしなめた。

共産・穀田氏「すべての問題は安倍さんに通ずる」(14時30分、国会内で)

 穀田恵二・共産党国会対策委員長「裁量労働制にかかわるデータ捏造(ねつぞう)、自衛隊の日報、森友学園での公文書改ざん、さらに今日は加計学園の問題で平気でうそを言う。こういうことはすべて、ローマに通ずるではないが、安倍さんに通ずる。安倍さんに端を発しているのが最大のポイント。それが今の政治状況だ。安倍政権ある限り、この事態が解決しないということが一層明らかになった。(決裁文書に)はんこを押して『いや、見ていなかった』という発言を総理も官房長官もとがめない。一般社会では通用しないことですよね。それが通用すること自体、根が深い。すべては安倍さんから発している。ここの根を断ち切らなければならないということが鮮明になった」

「首相いつ知ったか」 希望・玉木氏とやりとり15分

【加計問題】安倍晋三首相が、国家戦略特区の獣医学部新設計画の事業者が加計学園だと認識したのはいつか――。この時期をめぐって、15分間を超す堂々巡りが続いた。学園の理事長は首相の長年の友人。特区指定に忖度(そんたく)などなんらかの力が働いた可能性を野党側が追及しているためだ。

 首相はこれまで、昨年1月20日の計画の正式決定の際に初めて、事業者が加計学園だと知ったと説明してきた。この日、玉木雄一郎氏(希望)の質問に対し、首相はいったん「1月20日に認定を承認した」と答弁。1月20日に承認したのは単なる手続きの説明で、認識したのはそれよりも前だとも受け取れるため、委員室内は「ならば、いつ知ったのか!」と騒然となった。

 玉木氏に「答弁を修正したのか」と繰り返し問われた首相は、最終的に「1月20日に国家戦略特区諮問会議で認定することになりますが、その際私は初めて加計学園の計画について承認した。すみません、承知した。1月20日に初めて承知した」と、従来の答弁の言い回しに戻した。

佐川氏喚問受けた集中審議、与党渋々 衆院は2週間遅れ

○寸評(斉藤記者) 安倍晋三首相が論戦に立っているのは衆院予算委員会の「集中審議」です。しかし予算案や法案を審議しているわけではありません。重要課題が出た時に質疑する場を設けることがあるのです。今回のテーマは「公文書管理問題等」です。

 野党の批判にさらされるのを承知で、なぜ首相はこの日国会に出てきたのでしょうか。

 話は3月にさかのぼります。予算案成立に向けて野党の譲歩を引きだそうと、与党は参院で3月28日の予算委集中審議の開催に応じ、文書改ざん問題に関する佐川宣寿(のぶひさ)・前財務省理財局長の証人喚問を受けて集中審議を開きました。

 「参院でやったことを衆院でやらないのはおかしい」という感覚は多くの議員が持つものです。そうした要求を受け、与党は衆院でも開催することを2週間遅れで渋々、応じました。

 ただ、この2週間で加計(かけ)学園の獣医学部新設計画をめぐる「首相案件」文書、自衛隊の日報、財務省の口裏合わせ要求と、新たな問題が次々と発覚。改ざん問題の沈静化どころか、結果的に追及の間口を広げた感があります。

首相「柳瀬氏を信頼」 枝野氏「おかしいでしょ!」(13:30)

【加計問題】枝野幸男氏(立憲民主党)の追及で、委員会の論戦が白熱してきた。加計(かけ)学園の獣医学部新設計画で、柳瀬唯夫首相秘書官(当時)が愛媛県職員らに「首相案件」と述べたと記された同県作成の文書をめぐり、たびたび質疑が止まった。

 安倍晋三首相は「県の文書にコメントする立場にない」としつつ、柳瀬氏が「あり得ない」と文書の内容を否定するコメントを出したことを踏まえて「部下である当時の柳瀬秘書官を信頼している」と答弁。これに対し、枝野氏は「おかしいでしょ! 事実上、愛媛県がウソをついていると言っている。だが多くの国民は総理がウソをついていると思っている」とまくし立てた。

 枝野氏は「どちらがウソをついているか」を明らかにするため、柳瀬氏と同県の担当職員の双方を証人喚問するよう、仕切り役である河村建夫・予算委員長に要求。河村氏が「理事会で協議する」としゃくし定規に答えると、枝野氏は河村氏にも「あなたはどういう見識なんですか」とくってかかり、審議が一時中断した。

 その後、枝野氏は森友学園と財務省の間の「口裏合わせ」にテーマを移して質問を続けている。

東京労働局長更迭「処分軽すぎる」 立憲・枝野氏(13:05)

【労働局長更迭】記者会見で「是正勧告」発言をして、厚生労働省東京労働局長を更迭された勝田(かつだ)智明氏への処分について、加藤勝信厚労相が「不適切な発言により、監督行政に対する国民からの信頼を著しく損ねた。厳しい処分だと思っている」と述べた。枝野幸男氏(立憲民主)への答弁。

 勝田氏への懲戒処分は、減給10分の1(3カ月)と、部長級から課長級に降格させる内容。ただ、枝野氏は「公権力を恣意(しい)的に乱用して、使いますということをほのめかして(記者を)脅かした。職権を乱用してもこの程度の処分で済むのが内閣の方針なのか。軽すぎる」と指摘した。

麻生氏、決裁「読んでない人もあり得るかな…」(13:05)

【森友問題】「ん? 読んでいない人もあり得るかな……」。決裁文書の改ざんが明らかになった財務省のトップ、麻生太郎財務相が、文書の中身を精査せずに決裁をしている実態を半ば認める答弁をした。枝野幸男氏(立憲民主党)から「決裁担当者が決裁文書を読んでいなかったと公然とおっしゃる。役所としてタガが外れすぎじゃないか」と詰め寄られ、反論する中で飛び出した。

 枝野氏が持ち出したのは、森友問題をめぐる安倍昭恵首相夫人の名前が記載された財務省の文書。太田充理財局長が午前の質疑で、省内の文書決裁者の一人に、昭恵氏の記載があることを認識していたかどうか確認したところ、「そこまでちゃんと見ていなかったので、覚えていないということだった」との説明があったと答弁した。

 これを受けて、枝野氏は「懲戒処分の対象ではないか。決裁権者が責任を持つ前提で社会は成り立っている。行政機関の建前が崩壊する」と強い口調で批判した。

2月14日の不完全燃焼 立憲・枝野氏、リベンジなるか

○寸評(斉藤記者) 立憲民主党の代表、枝野幸男さんが質問に立っています。立憲は昨年10月の衆院選で野党第1党に躍り出て、その後も野党で唯一、10%台の政党支持率を維持しています。枝野さんは押しも押されもせぬ「野党の盟主」と言っていいでしょう。

 枝野さんは弁護士出身の理論派。中学時代に合唱部で全国優勝したことがあり、声量にも自信があります。

 枝野さんは今年2月14日、今回と同じ衆院予算委員会の集中審議の場で、安倍晋三首相と論戦を交わしています。立憲が2時間近くの持ち時間を全て枝野さんに託し、党首討論のような状況を演出したのです。ところが憲法から待機児童、森友問題までテーマを広げ、担当閣僚ばかりに質問をぶつけ、不完全燃焼に終わりました。

 それから約2カ月。今回の質問時間は1時間余りで、前回より短くなりますが、首相との直接対決に打って出てリベンジを果たさないと、「盟主」の論戦力に疑問符が付きかねません。

野党の「論客」続々、政権追及へ 午後の審議再開(13:00)

 衆院予算委員会の集中審議が休憩をはさんで、午後1時に再開しました。立憲民主党の枝野幸男代表、希望の党の玉木雄一郎代表、無所属の会の原口一博・元総務相、共産党の宮本岳志氏ら野党の「論客」が次々に登場します。

 加計(かけ)学園の獣医学部新設計画をめぐる「首相案件」文書、森友学園への国有地売却問題をめぐる財務省の文書改ざんや口裏合わせ要求、存在しないとしてきた自衛隊の活動報告(日報)問題などについて、野党は政権批判を強める構えです。

昭恵氏の名「決裁者はちゃんと見ていなかったと」(11:55)

【森友問題】国会で連日のように謝罪している財務省の太田充理財局長が、またも苦しい答弁で頭を下げた。川内博史氏(立憲民主党)が問いただしたのは、財務官僚が昨年2月、菅義偉官房長官に森友問題の経過説明をしたとされる場面。ここに同席した財務官僚が、決裁文書に安倍昭恵首相夫人の名前が記されていたことを認識していたかを問われ、こう答えた。

 「本人に確認しました。『責任はありますが、正直に言うとそこまでちゃんと見ていなかったので、覚えていませんでした』というのが彼の正直な発言でございます」

 太田氏は「私は『決裁に判子をついた人間は書類を把握しておく責任がある』と答弁して参りました」とも率直に述べたが、委員室は騒然となった。川内氏は「決裁したけど中身は知りませ~ん。というのは恥ずかしい答弁だと思う」と断じた。

柳瀬・藤原両氏の証人喚問を要求 立憲・川内氏(11:40)

【加計問題】加計(かけ)学園の獣医学部新設計画をめぐり当時の柳瀬唯夫首相秘書官が「首相案件」と発言したと記された愛媛県の文書が明るみに出た問題で、川内博史氏(立憲民主党)は「常識では理解できない」と追及し、柳瀬氏らの証人喚問を要求した。

 柳瀬氏は2015年に同県職員に「首相案件」と述べたと文書に記されており、現在は経済産業審議官。川内氏は、「要請の内容は総理官邸から聞いている」と発言したとされる当時の藤原豊・内閣府地方創生推進室次長(現・経産省貿易経済協力局審議官)の喚問も要求。「ウソをつけない証人喚問で証言していただく必要がある」と強調した。

 柳瀬氏、藤原氏をめぐっては11日朝、自民、公明両党の幹事長と国会対策委員長が会談し、国会招致を検討することを申し合わせた。衆院予算委の集中審議の様子を見きわめたうえで判断するという。

首相「新しいことに挑戦したい 加計氏は言っていたが…」(11:35)

【加計問題】質疑の中で、安倍晋三首相と加計学園の加計孝太郎理事長との「親密」ぶりが改めて焦点となっている。

 元首相秘書官が「首相案件」と述べたと記された愛媛県の文書で、2015年4月2日の少し前に首相と加計氏が会食したなどの記述がある。川内博史氏(立憲民主党)は、こうした場で「獣医学部の設置を目指しているんだよ、がんばれよ、という会話はなかったのか」と2人の関係性を問うた。

 首相は「加計氏とは学生時代からの友人で今日まで続いているが、獣医学部の新設について相談や依頼があったことは一切ない」。川内氏が「話題にもならないとは考えにくい」と問い詰めると、「(加計氏は)常に新しいことに挑戦したいとは言っていたが、具体的なことは一切、話していない」と反論した。

立憲・川内氏、あだ名は「隊長」 切り込めるか

○寸評(斉藤記者) 午前11時33分、野党議員に質問の順番が回ってきました。トップバッターは立憲民主党の川内博史さん。民主党出身の当選6回です。川内さんは、かつての同僚から「隊長」と呼ばれることがあります。2008年、民主がガソリン税の暫定税率の延長阻止を掲げて結成した「ガソリン値下げ隊」の隊長となり、自民党政権に徹底抗戦した「戦歴」があるからです。

 「なんで?」「おかしいじゃん」――。格式が高いとは言えないかもしれませんが、軽いタッチで小気味よく質問を繰り出すのが川内さんのスタイルです。

 与えられた質疑時間は約30分。かつて民主の「値下げ隊長」、今は立憲の「切り込み隊長」の突破力が問われます。

菅長官「愛媛県作成の文書、コメント控える」(11:02)

(首相官邸での記者会見で)菅義偉官房長官「(愛媛県が存在を認めたと)報道された文書は愛媛県が作成した文書のことであり、自治体の文書について政府としてコメントすることは控えるべきだと思います」「(文書に登場する柳瀬唯夫・元首相秘書官が改めて国会で説明する場は必要か問われ)国会のことは国会でお決めになることです」

愛媛県知事「柳瀬氏の『記憶の限り』、ちょっと気になる」(11:00)

(愛媛県庁での記者会見で)中村時広知事「(国に対しては)正直に丁寧に、ということに尽きる。国がしっかりと検証し、丁寧に説明されるということなので、していただければ。(柳瀬唯夫・元首相秘書官が愛媛県などとの面会を否定したコメントで)『記憶の限り』という言葉は、ちょっと気になる。どうなのかなと、聞いた方は感じてしまう」

首相「県文書、コメント控えたい」加計問題、指示は否定(10:55)

【加計問題】加計(かけ)学園の獣医学部新設計画をめぐり、柳瀬唯夫首相秘書官(当時)が愛媛県職員らに「首相案件」と述べたと記された同県作成の文書が明るみに出て初めて、安倍晋三首相が答弁に立った。柴山昌彦氏(自民)から所感を問われると、「県が作成した文書に関しコメントを控えたい。(新設の認可へ)私から指示を受けたと言った人は一人もいない。獣医学部新設はプロセスにおいても問題ない。4月からすでに開校しているという事実もある」と述べ、問題はないとの考えを繰り返した。

「安倍チルドレン」柴山氏、政権から切り離す姿勢見え隠れ

○寸評(斉藤記者) 最初の質問者となった自民党の柴山昌彦さんは、いわば「元祖・安倍チルドレン」です。安倍晋三首相が幹事長を務めていた2004年、弁護士から転じ、同党初の公募候補として衆院補選に挑戦。安倍氏の全面支援を受けて初当選した後、「党を挙げて応援したのに」という党内の反発を押し切り、安倍氏の出身派閥(当時の森派、現細田派)に入りました。

 「当時の安倍幹事長の改革姿勢に共感、新たな保守政治の実現をめざし、政治に身を投じた」。11年の朝日新聞の取材に、柴山さんはこう振り返っています。

 さて、「親分」の安倍首相がピンチです。政権が苦しむ不祥事の追及はほどほどに、今後の再発防止に向けた公文書管理の改善に向けた電子決裁の導入、人事制度の改革といった観点に軸足を移し、問題を政権の責任から切り離そうという姿勢が見え隠れしていました。

麻生財務相「ふざけた話だ」森友学園への口裏合わせ依頼(10:45)

【森友問題】森友学園への国有地売却のためのごみの撤去をめぐり財務省が学園側に口裏合わせを依頼していた問題。柴山昌彦氏(自民)から質問された麻生太郎財務相は「ふざけた話で、誤った対応だったと、率直に思っている」と述べた。ただ、「誰の指示で、どの範囲の職員が了解したうえでやっていたのか引き続き調査し、きっちり解明したい」と詳細な説明は避けた。

 この日の質問者トップバッターの柴山氏はイラク日報問題、森友学園の口裏合わせ問題、続いて加計学園の「首相案件」文書について順に質問している。

森友・加計問題や日報問題が焦点 集中審議スタート(10:29)

 安倍晋三首相らが出席する衆院予算委員会の集中審議は午前10時29分、開会した。加計(かけ)学園の獣医学部新設計画をめぐり「首相案件」と記された文書の存在が明るみに出た中、野党は首相への追及を強める構えだ。

 森友学園への国有地売却問題をめぐる財務省の文書改ざんや口裏合わせ要求、存在しないとしてきた自衛隊の活動報告(日報)が次々と見つかっている問題なども焦点となる。

 質疑は午後5時ごろまでの5時間半。与党議員の質問は午前11時半ごろまでで、昼休みを挟んだ午後1時から立憲民主党の枝野幸男代表、午後2時10分ごろからは希望の党の玉木雄一郎代表が質問に立つ予定だ。

立憲・辻元氏「柳瀬氏らの証人喚問、今日中の返答迫る」(10:12)

(国会内で)辻元清美・立憲民主党国会対策委員長「(元首相秘書官の柳瀬唯夫氏、元内閣府次長の藤原豊氏の証人喚問について)早急に開くように今日中に返事をしていただくよう求めていく。引き続き、(首相夫人の)安倍昭恵氏などの証人喚問も求めていくが、柳瀬氏については参考人として国会で言っていたことと違うことが事実になってきた。いま経済産業省の幹部を務めている人でもあるので、今日中に予算委員会理事会で返答を(与党側に)迫っていくことを野党間で確認した」

希望・泉氏「『首相案件』文書は自然体、意図的と思えず」(10:04)

(国会内で)泉健太・希望の党国会対策委員長「(『首相案件』と記された愛媛県の文書は)自然体の文書というか、意図して誰かを陥れるために作った文書とは思えない。愛媛県知事がそれが備忘録であるということを認めたということは、そこに書かれている中身、『首相案件』をはじめとした言葉というのは基本的に発言があったものを記録したんだと認識している。公文書の改ざん、隠蔽(いんぺい)、一つひとつ原因を探ると、指示ではなくても政治家の存在というものが明らかだ。多くの国民も同じ認識でいると思う。いつまで安倍総理はそれをごまかすのかということに尽きるのではないか」