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 中国の習近平(シーチンピン)国家主席は10日午前、「中国の開放の扉は決して閉じることはない」と述べ、改革開放路線の発展に向け、四つの重大な施策を実施すると表明した。金融業での市場開放や規制緩和の加速、知的財産の保護強化などが柱。外国企業が中国でビジネスをしやすい環境を整えることで、貿易・通商政策で強硬な対中制裁を打ち出しているトランプ米政権の批判をかわす狙いがありそうだ。

 中国海南省博鰲(ボアオ)で開かれている国際経済会議「ボアオ・アジアフォーラム」での演説で明らかにした。3月下旬に米中間の貿易摩擦が激化して以降、習氏が貿易問題について演説したのは初めて。深刻な対立の打開に向け、米国に歩み寄る姿勢を示した形だが、トランプ米大統領がどう応じるか注目される。

 習氏が演説で示した重大な施策は、①金融業などでの市場開放と規制緩和の加速②透明度の高い投資環境の整備③知的財産の保護強化に向けて専門の国家機関を改組④年内に自動車などの輸入関税を大幅に引き下げ、輸入の増加を図ると同時に貿易黒字の減少を容認する――の四つで構成される。

 一方、習氏は演説でトランプ氏を名指しすることはなかったが、「私たちは未来に向かって、開放型の世界経済を構築していかねばならない」と訴えて、保護主義の傾向を強めるトランプ氏を牽制(けんせい)した。

 米中間で激化する貿易摩擦では、トランプ政権が3月22日、中国製品に対する制裁措置を決定。今月3日には関税率の上乗せを検討する500億ドル(約5・3兆円)の輸入品を発表した。中国が同規模の報復関税で対抗する措置を決めると、トランプ氏は、さらに5日、1千億ドル増額した対中追加制裁の検討を指示。貿易戦争になりかねない緊張感が高まっていた。

 同時に、トランプ米政権は中国と交渉の余地があるとも強調していた。対中貿易赤字の削減や中国企業による知的財産権の侵害対策などで、中国側から譲歩を引き出す狙いも透けて見える。米国のモノの対中貿易赤字は増加傾向にあり、昨年は3752億ドル(約40兆円)に膨らんでいる。(博鰲〈中国海南省〉=益満雄一郎)

■米国との摩擦、打開の糸口にな…

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