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 文部科学省の科学技術・学術政策研究所は10日、研究者や有識者らへのアンケートで、「国際的に突出した成果が十分出ていない」とする認識が、前年度より増えたと発表した。大学の研究環境などに対する強い危機感も示されたという。

 アンケートは研究機関のトップや大規模プロジェクトの責任者ら研究者約2100人と、産業界の有識者ら約700人が対象。2016年度から5年間の継続調査で、2年目の今回は17年9~12月に実施し、全体の92%から回答を得た。

 「基礎研究で国際的に突出した成果が十分出ていると思うか」についての回答を10点満点に換算すると、研究者の平均は4・1で、前年度より0・6ポイント低下。有識者は同4・0で、0・5ポイント下がった。

 研究者を対象に、研究費が十分にあるか尋ねると、答えは平均2・4で、前年度より0・2ポイントの低下。研究時間を確保する取り組みについても平均2・2で、0・2ポイント下がったという。

 成果で大学を競わせる文科省の政策が基礎研究の衰退を招くとの指摘もあるが、研究所は「むだを省き、限られた経費でできるだけ多くの研究費を確保」などの事例を挙げ、「(改革は)少し長い目で見る必要がある」としている。(小宮山亮磨)