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 障害者らが直面する差別的な扱いや法的トラブルを解決しようと、和歌山弁護士会が昨年8月、障害者向けの裁判外紛争解決手続き(ADR)を始めた。ただ、まだ、広く知られておらず、利用も少ない。同ADRの現状と課題を探った。

申し立ては2件、周知が課題

 ADRは弁護士などが和解あっせん人となり、申立人と相手方の双方の意見を聞いた上で、話し合いで問題解決を目指す制度。和歌山弁護士会は2013年に紛争解決センターを設置してADRをスタートした。

 16年4月に障害者差別解消法が施行され、障害者からの法律相談が増えてきたことなどから、昨年8月に障害者に関連する問題に特化した「障害者なんでもADR」を始めた。県社会福祉会と連携し、あっせん人に社会福祉士も加われるようにしたほか、相談者の障害の事情に対応し、要約筆記を手配したり、点訳の資料も準備したりしている。

 同ADRに関わる土橋弘幸弁護士(30)によると、これまでの申し立ては2件。一方で和歌山弁護士会が実施する「高齢者・障がい者あんしん電話相談」には月に20件ほどの相談がある。「ノンステップ化されていないため電動車いすで空港リムジンバスに乗れない」「公営住宅のバリアフリー化がされていない」といった相談が寄せられているという。土橋弁護士は「まだ制度が知られておらず、埋もれている問題も多いと感じる。今後、問題解決にはうまくADRにつないでいくことも必要」と話す。

 さらに、同会の高齢者・障害者支援センター運営委員会委員長の長岡健太郎弁護士(36)は「担当するあっせん人を増やすことも課題」と指摘する。現在、同会のADRのあっせん人に登録する弁護士は約40人だが、そのうち、障害者の問題や関連法に精通する同支援センター運営委員のあっせん人は約10人だという。「今後、障害に詳しい弁護士の裾野を広げていくことが重要」と長岡弁護士は話す。

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