拡大する
散策中の公園で歌声を披露した近藤英男さん(左)。稲田秀樹さん(右)とフォークデュオ「ヒデ2」を結成している=2018年4月8日午後、神奈川県鎌倉市、仙波理撮影
「認知症になったおかげで世界が広がったかな」「こうなったら楽しめるだけ楽しみたい」。これほど自然に、これほど前向きな言葉を認知症の人から聞いたのは、記者として初めての経験でした。ポジティブに認知症を生きる近藤英男さん(65)に、その思いを聞きました。
《「認知症どまんなか」の近藤と申します――。講演でユーモアをまじえて話を切り出すと、会場の空気がやわらぐ。若い頃から場を盛り上げる役回り。だじゃれも得意だ》
面白いことが好きですから、基本的に。笑いがあるとうれしい。なんでも面白いほうにもってっちゃう。そうすると気持ちも楽です。「近藤は認知症になってからのほうがだじゃれがきれるようになった」なんて友人は言ってますけど。
《かまくら認知症ネットワーク代表理事で介護事業所を運営する稲田秀樹さん(57)と、フォークデュオ「ヒデ2(ツー)」を結成したのは去年1月だ。「『ナンチャッテ』でバンドでもやりますか」と持ちかけたのは近藤さん。認知症の講座から商店街のお祭りまで、ライブは30回を超えた》
好きな曲ですか? 「見上げてごらん夜の星を」とかたくさんありますよ。ライブはテンションあがりますね。気持ちがいいですよ、本当に。友人の集まりではサイモン&ガーファンクルとか英語の歌もやります。(認知症と明かして人前に立つことに)ためらいはない。へんな気持ちはぽんと捨てちゃう。
《「おれ忘却力強くなっちゃっ…
この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。
この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。
この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。
この記事は有料会員記事です。
残り:1104文字/全文:1694文字
【1/25まで】デジタルコース(月額3,800円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら
速報・新着ニュース
あわせて読みたい
PR注目情報
※Twitterのサービスが混み合っている時など、ツイートが表示されない場合もあります。
朝日新聞社会部