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 米ウォールストリート・ジャーナル紙(電子版)は9日、米政府当局者の話として、中国が南シナ海・南沙(英語名スプラトリー)諸島に造った七つの人工島のうち、ファイアリー・クロス礁、ミスチーフ礁の二つに電波妨害装置を配備したと伝えた。米政府は中国が南シナ海での軍事拠点化を進めている動きとして強く警戒している。

 同紙によると、新しい電波妨害装置は過去90日以内に配備された。米政府当局によると、二つの人工島にスビ礁を加えた3カ所で、中国は長さ約3キロの滑走路や戦闘機の格納庫をすでに整備。人工島には中国軍関係者が駐在しているが、地上部隊や戦闘機はまだ配備されていないという。

 米国防総省は朝日新聞の取材に対し、「我々は中国側に終始一貫してさらなる造成や施設の建設をやめるように要求している。(南沙諸島における)これ以上の軍事拠点化は緊張を高め、関係国の不信を増大させるだけだ」と答え、中国側に警告した。

 一方、中国国防省は10日、「南沙諸島は中国の領土であり、国土防衛施設の設置は主権国家として当然の権利だ。施設は航路の自由と安全を維持するもので、どの国に対するものでもない」との報道官談話を発表した。(ワシントン=園田耕司、北京=冨名腰隆)