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 学校法人「加計(かけ)学園」の獣医学部新設計画で柳瀬唯夫首相秘書官(当時)が2015年4月に愛媛県職員らに「首相案件」と伝えたと記された同県の文書について、安倍晋三首相は11日の衆院予算委員会で、直接のコメントは避けつつ「私から指示を受けた方もいない」と計画への関与を否定した。自民党の柴山昌彦氏の質問に答えた。

 衆院予算委で首相は「愛媛県が作成した文書についてコメントは差し控えたい」と述べた。その上で、加計学園の獣医学部の新設については「プロセスにおいても関わった民間人からは一点の曇りもないとの明確な発言が既に委員会であった」と指摘。「私から指示を受けたという方は一人もいない」と述べ、学部新設に至る過程に問題はないという立場を改めて強調した。

 文書によると、柳瀬氏は15年4月に愛媛県職員らと面会した際、首相と学園理事長の加計孝太郎氏の会食についても言及したとされる。首相は、立憲民主党の川内博史氏の質問に対し、加計氏とは14年6月に1回、同年12月に2回会食したことを明らかにした。ただ、「加計さんから獣医学部の新設について相談や依頼があったことは一切ない」と強調した。

 また、首相が国家戦略特区への獣医学部新設計画の申請を知った時期についても、加計学園が事業者に正式決定した17年1月20日だったとの従来通りの答弁を繰り返した。

 森友学園への国有地売却問題では、財務省は9日、地中から出たごみの撤去に関し、当時の佐川宣寿(のぶひさ)理財局長の国会答弁との整合性をとるため森友学園側に対して口裏合わせを要求したことを認めた。麻生太郎財務相は「森友学園に事実と異なる説明を求めること自体がふざけた話で、誤った対応だったと率直に思っている」と述べ、経緯を調べる考えを示した。

 一方、自民、公明両党の幹事長と国会対策委員長は11日午前、東京都内で会談し、立憲民主党など野党6党が要求している柳瀬氏らの国会招致を容認することで一致した。同日の衆院予算委員会の審議などを見極め、最終判断する。