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 未明に起きた突然の土砂崩れが、山すその集落を一気にのみ込んだ。大分県中津市耶馬渓(やばけい)町で11日、住宅の裏山が200メートルにわたって崩落。1人が死亡し、5人が安否不明になった。間一髪で難を逃れた住民は「もう少し逃げるのが遅かったら……」と語り、現場では日没後も懸命の救助活動が続いた。

 現場は、石積みで護岸された川と山に挟まれた土地に住宅数棟が並んでいた。土砂が押し寄せた1棟、飛瀬幸男さん(77)方には、妻の幹子さん(70)、40代の次女、中学生の孫娘の3人がいた。幸男さんは近くの新聞販売所で仕事中だった。

 幹子さんらによると、午前3時40分ごろ、幹子さんは聞いたことがないほど大きな物音で目を覚ました。地震のように家がガタガタと揺れ、屋根や窓にあられが当たるような音がした。幹子さんが台所を見ると、何かがガラス窓を突き破って家の中に入ってきた。次女が叫んだ。「母さん、逃げな!」

 3人は寝間着のまま外に飛び出し、近くの田んぼまで走った。ゴロンゴロンと大きな岩が転がる音や土が滑るような音が響いた。

 一帯は停電し、暗くて状況が分からなかった。「なんで近所の人たちは家から出てこないんだろう」

 夜が明け、緑の裏山が高さ100メートル、幅200メートルほど崩れ落ち、土砂が近所の家をのみ込み、自宅にも流れ込んでいるのが目に入った。1メートル近い岩も数十個散乱していた。黒毛和牛6頭を飼育していた自宅そばの牛舎も巻き込まれた。「(逃げるのが)もう少し遅かったら命はなかった」と幹子さん。午前4時過ぎに幸男さんが家族と落ち合うと、ゴーゴーと水が流れる音が30分ほど続くのが聞こえた。

 数日前、幸男さんは裏山の石が…

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