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 全国に400以上あり、地域のがん医療の中心となる「がん診療連携拠点病院」の指定要件に、常勤の医師や薬剤師がいる医療安全管理部門の設置などが加わることになった。厚生労働省の有識者検討会が11日、まとめた。拠点病院だった群馬大病院や千葉県がんセンターなどで死亡事故が起きたことを受け、議論してきた。

 どこにいても適切ながん医療が受けられるよう、厚労省は2002年以降、がん診療連携拠点病院を指定している。年400件のがん手術数や、化学療法の延べ患者数が年1千人以上などが現在の要件。指定されれば、診療報酬上の加算やがん専門医研修への補助金などが受けられる。原則、4年ごとに更新する。

 群馬大病院と千葉県がんセンターで14年、がん患者らが腹腔(ふくくう)鏡手術後に死亡したことが問題になった。拠点病院の指定要件に医療安全に関する事項はなかったが、安全管理体制が不十分などを理由に厚労省は15年の更新時に両病院を拠点病院に指定しなかった。

 検討会は、医療安全管理部門を設け、常勤の医師や薬剤師、看護師の配置を定めるとまとめた。責任者には医療安全に関する研修の受講を求める。医療安全上に重大な疑義がある場合は、指定の取り消しを検討する。

 ほかに患者の心身の苦痛を和らげる緩和ケアの実施件数も要件に加え、外来や院内で実施した緩和ケア件数の報告を求める。保険適用外の「がん免疫療法」の実施は原則、安全性を評価したうえで臨床研究として行うよう見直す。新たな要件を満たす拠点病院は、今年度中に指定する予定。

 

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http://www.asahi.com/apital/medicalnews/focus/(黒田壮吉)