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 大地震の際、排水管が壊れた水洗トイレを使うと、逆流してあふれる危険性があるが、十分に知られていない。そんな調査結果を、NPO法人「日本トイレ研究所」(トイレ研)がまとめた。トイレ研は「平常時から災害用トイレを備蓄してほしい」と呼びかけている。

 3月末~4月、東京と大阪に住む成人男女計2千人から、インターネットで回答を得た。逆流すると室内が汚れるなど衛生面の問題がある。しかし、44%の人は大地震で起きうる逆流の危険性を認識していなかった。その傾向は若い世代ほど顕著で、60代以上31%に対し、20代は56%の人が知らなかった。

 また、建物が危険でない場合、自宅で避難生活をしたいと回答した人は67%。このうち、自宅のトイレが使えない場合に「避難所や公衆トイレを利用する」と答えた人は44%いたが、「備蓄している災害用トイレを使う」とした人は16%にとどまった。耐震性の強いマンションの住民らは、避難所で生活しないと想定されているが、こうした人も公的なトイレを使う意向をもつことがわかった。

 トイレ研の加藤篤代表理事は「災害用トイレの備蓄について啓発が必要だ。そのうえで、避難所のトイレについては、自宅避難者も利用することを想定した備えをするべきだ」と話す。

 トイレ研は1980年代から、トイレ環境の改善や災害用トイレの普及に取り組んでいる。アンケート結果の概要は、トイレ研のウェブサイト(https://www.toilet.or.jp/別ウインドウで開きます)にある。(野中良祐