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 介護保険で「要支援」の人向けの訪問介護と通所介護が全国一律のサービスから市区町村の独自事業に移行したことに伴って、この事業から撤退の意向を示した事業所が676市区町村にあったことがわかった。

 厚生労働省が12日の参院厚労委員会理事会に調査結果を提出した。市区町村への移行は2015年度に始まり、今年3月末までに全て移管した。今後は自治体が独自にサービス内容や価格を決め、事業者やボランティアなどに担ってもらう。給付費抑制や、介護福祉士ら専門職を重度者に重点配置する狙いがある。

 4月6日時点で、33市区町村を除く1708市区町村が回答。撤退の理由は、もともと利用者がいないことなどが挙げられていたという。また、重度者に比べて報酬が低いことの影響もあるとみられる。

 利用継続のため別の事業者に引き継ぐなど調整が必要になったのは、83市区町村の610人。このうち607人は別事業者で利用を続けたり、利用をやめたりしたが、内訳はわかっていない。残る3人については調整がついていない。

 一部地域で撤退を決めた介護事業最大手のニチイ学館は、「人手が足りず、国が中重度者向けサービスを重視している中、方針に沿ったサービスを優先せざるを得ない」(広報)と話している。(船崎桜、中村靖三郎)

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