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 政府は13日、知的財産戦略本部・犯罪対策閣僚会議を開き、「漫画村」などの3サイトを海賊版だとして名指しし、インターネット接続事業者(プロバイダー)に接続遮断を実質的に求めた。

 内閣府によると、海外でも海賊版サイトに緊急措置として実施するのは異例。専門家やインターネット関係団体は、立法をせずに行政が遮断範囲を拡大することは、憲法が定める「通信の秘密」や「検閲の禁止」「表現の自由」に抵触するとして、反対声明を出していた。

 日本の接続遮断は、性的な搾取、虐待の記録であり、人格権を侵害する児童ポルノだけを、刑法が認める「緊急避難」として実施している。その際も警察などの情報をもとに、民間の第三者団体がプロバイダーに遮断を求める形をとる。

 今回、政府が遮断が適当として具体名をあげたのは、漫画村のほかAnitube(アニチューブ)、Miomio(ミオミオ)の2サイト。政府は「最終的にはプロバイダーが自主判断する。政府は環境を整備しただけで要請するのではない」と説明。次期通常国会での法整備をめざす、としている。コンテンツ海外流通促進機構は3サイトによる被害額は合計で4千億円超と推計している。

 曽我部真裕・京大教授(憲法)は「裁判所などではなく政府が海賊版サイトの内容を判断し、名指しして接続遮断が適当とするのは検閲の恐れもあり、表現の自由の観点から大きな問題だ。今回の対策が決まるまでの議論が不十分で、検証に堪え得るものか疑問だ」と指摘する。(川本裕司)