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 認知症の人が自らの言葉で胸のうちを語る「本人の思い」を今月から原則月1回、生活面に掲載します。初回は、認知症の本人でつくる全国組織を2014年に立ち上げたトップランナーの1人、藤田和子さんです。その原動力や認知症とともに歩む日々について聞きました。

藤田和子さん(56)日本認知症本人ワーキンググループ代表理事

ふじた・かずこ
鳥取市で夫、娘と3人暮らし。NPO法人「若年性認知症問題にとりくむ会・クローバー」副理事長。「認知症になってもだいじょうぶ!そんな社会を創っていこうよ」(徳間書店)を昨年、出版した。

 《アルツハイマー病と診断を受けたのは45歳の時。社会の認識と実際の自分との隔たりに気づいた》

 診断を受けた直後は、どうなっていくのだろうと不安がありました。その頃は、「認知症になると何もわからなくなる」「10年後には寝たきりになる」という絶望的な情報しかありませんでしたから。私自身、認知症の義母を介護した経験を通して、そうした偏見を持ってしまったところもあったのでしょう。看護師の仕事もやめました。

 でも、認知症になってわかったんです。もの忘れをしたり、いくつかのことを同時にすると混乱したり、不自由さはあるけれど、以前と同じように考えることはできる、と。私は私であることに変わりなく、一人のひととして存在しているんです。

 《社会を変えたい。その思いが、若年認知症の問題に取り組む会や、国内で先駆けとなる、認知症の本人による全国組織の発足につながる》

 診断から2年後、「認知症の人…

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