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 35万人以上が命を奪われ、「今世紀最悪の人道危機」と呼ばれるシリア内戦。7年前、民主化を求める反政府デモをアサド政権が武力弾圧したのをきっかけに始まり、周辺国や大国が介入して和平の道筋を描けない泥沼の状態だ。シリアで何が起きているのか。これからどうなるのか。(イスタンブール=其山史晃、カイロ=翁長忠雄)

勢いつけるアサド政権、退潮する反体制派

 「アメリカがどんなに妨害しても、アサド政権軍の勢いは止められない!」

 政権軍が化学兵器を使ったとして、米英仏が「政権の化学兵器関連施設」へのミサイル攻撃に踏み切った14日、首都ダマスカス中心部の広場で会社員男性ムニール・アッラームさん(31)が訴えた。広場にはアサド大統領の顔写真をあしらったTシャツを着たり、シリア国旗を掲げたりした大勢の市民が集まった。

 シリア内戦の当事者は、アサド政権、反体制派、過激派組織、少数民族のクルド人の勢力に大別される。

 アサド政権はロシアとイランの支援を受け、都市部を中心に国土の半分以上を支配下に置く。2016年末に北部要衝アレッポ、今月14日に首都近郊の東グータ地区と、反体制派の大規模拠点を次々制圧し、内戦の勝利を確実にしている。

 反体制派は退潮が著しい。残る大規模拠点は北西部イドリブ県のみ。支配地域は国土の約1割にすぎない。イドリブ県でも、「反アサド政権」で連携してきた過激派組織「シャーム解放委員会」(旧ヌスラ戦線)と決裂し、たびたび衝突する苦境に陥っている。

 一時は国土の約4割を支配した過激派組織「イスラム国」(IS)は、米軍が主導する有志連合の空爆や、米軍が支援するクルド人勢力の掃討作戦、アサド政権の反攻を受けて、すべての拠点を失った。イラク国境に近い東部の砂漠地帯にわずかな勢力を残すのみとなっている。

 クルド人勢力は対IS掃討で支配地域を広げ、国土の約3分の1を支配する。シリア北部での自治権獲得を目指しているが、アサド政権の打倒は掲げておらず、政権と共存している。

なぜ内戦が起きたのか

 シリアは「文明の十字路」と呼…

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