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 SNSや人工知能(AI)を使って減災につなげる仕組み作りについて、情報通信研究機構やLINE、ヤフーなどが17日、国や自治体への提言を発表した。必要な情報を素早く集め、災害後の避難環境の悪化などによる「災害関連死」を減らせるとしている。

 提言は、3者のほか、防災科学技術研究所と慶応大のチームがまとめた。

 東日本大震災では関連死が約3600人、熊本地震でも200人に上るなど、時間を経ても被害が拡大する特徴がある。現在は、被害や支援の情報交換に電話やファクス、手書きのホワイトボードなどを使っているため、人手がかかって共有もしづらく、避難環境の悪化や長期化につながっている可能性があるという。

 そこでチームはSNSやAIを活用して災害時の情報共有を高度化できるよう55項目の提言をまとめた。

 具体的には、▽被災者がスマートフォンやSNSを使って被災情報を発信できる仕組み作り▽高齢者ら向けに会話ができるスマートスピーカーの活用▽情報を瞬時に収集、分析できるAIを使い、国や自治体の業務を自動化・省力化――などを挙げている。災害時に問題となるSNSのデマ対策も、今後検討する。

 チームの共同代表を務める山口真吾・慶大准教授は「対応可能な関連死が減らないことは現代社会の怠慢だ。AIを使ってバラバラだった情報をまとめ、解決していきたい」と話している。(竹野内崇宏)