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 梅毒に感染している妊娠中の女性から胎児に感染する「先天梅毒」の報告数が増加傾向にあることを受けて厚生労働省は17日、感染症法に基づく医療機関からの梅毒の届け出事項に「妊娠の有無」を加える方針を決めた。感染した妊婦数の把握と適切な治療による子への影響の軽減を図る。

 梅毒は主に性行為で感染する。国立感染症研究所によると、昨年の報告患者は全国で5820人(暫定値)と44年ぶりに5千人を超えた。女性は20~30代に多く男性は20~50代に多い。妊婦が感染すると流産や死産になりやすくなったり、子の目や耳に障害が出たりする。

 厚労省によると、先天梅毒と診断された赤ちゃんは2012、13年は4人。15年は13人、16年は14人と増加。梅毒と診断された妊婦は16年に33人とする厚労省研究班の調査データもある。だが妊娠についての届け出は義務づけられておらず、梅毒と診断された妊婦の実態は分かっていなかった。厚労省は年内にも、届け出事項に加える。担当者は「早期に抗菌薬を服用すれば、胎児への感染は防げる」と注意を促す。また、性風俗業界で働く女性から客の男性への感染の増加が指摘されていることから、性風俗で働いたことがあるかや利用歴についての項目も加える。(黒田壮吉)