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 戦国大名の浅井氏三代の拠点で浅井三姉妹が産まれたことでも知られる小谷城跡(長浜市小谷郡上町)の発掘調査を進めている長浜市は、「御屋敷跡」と呼ばれる場所から排水のためとみられる石組みの溝が出土したと発表した。御屋敷跡で遺構が確認されたのは初めてという。

 小谷城は標高約495メートルの小谷山にある山城。御屋敷跡は標高約140メートルで、小谷城戦国歴史資料館から清水道と呼ばれる谷を約800メートル登った平らな場所にある。この場所は地元では古くから浅井三代の住んでいた屋敷があったと言い伝えられ、江戸後期の十数点の絵図にも描かれている。

 今回の市の調査で、御屋敷跡の土塁わきの地下1・2メートルから2段の石組みで仕切られた幅28センチ、深さ30センチの溝が見つかった。谷の小川に向かって作られていることから、排水のための溝とみられるという。付近からは中国大陸の銅銭や当時の陶器の皿、食器のかけらなど約120点も見つかった。

 中近世の城郭に詳しい中井均・県立大教授は「浅井家の屋敷跡から初めて遺構が出土したことは屋敷の場所を考えるうえで貴重」と話している。

 市は21日午前10時半から現地説明会を開く。問い合わせは小谷城戦国歴史資料館(0749・78・2320)へ。(田中昭宏)