【動画】帰還困難区域の桜=竹花徹朗、小玉重隆撮影
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 東日本大震災による東京電力福島第一原発の事故から7年あまり。立ち入りが原則禁止されている福島の帰還困難区域にも、季節は巡る。

 廃炉作業が続く福島第一原発の構内で、約400本の桜が満開になった(4月4日)。事故前には約1200本の桜があり、地元住民を招いて「お花見会」も開かれていた。だが、飛び散った放射性物質を取り除くため、敷地内の7割ほどが伐採された。

 浪江町津島で、三瓶よし子さん(68)が営んでいた鮮魚店とすし屋の2階から見えるソメイヨシノ(4月12日)。事故前は連日、花見の宴会客をもてなすために忙しく働いた。「どこにいても、やっぱり桜の気分を味わいたいから」と避難先に建てた家の庭にも、桜の木を植えた。

 原発から約1キロの双葉町細谷地区に咲く山桜(4月5日)。大橋庸一さん(76)は3月、桜の下にある墓を閉じた。中間貯蔵施設の建設予定地のため、先祖代々の墓は取り壊され、桜も伐採される。「すべて無くなっても、ここには心が宿っているんだ」(写真・文 竹花徹朗 小玉重隆)