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 シリア・アサド政権による化学兵器使用疑惑をめぐり、化学兵器禁止機関(OPCW)の現地調査の延期が続いている問題について、米国務省のナウアート報道官は19日、「ロシアがアサド政権と協力し、(調査団が)現場に近づくのを拒否している」との見方を示した。調査団が現地に入れない間に、「ロシア当局者とアサド政権が証拠隠滅を図っている」と非難した。

 OPCWは当初16日、反体制派が「政権軍が化学兵器を使った」と主張する首都ダマスカス近郊の東グータ地区ドゥーマに入り、被害者の対面調査や土壌の採取分析をする予定だった。だが、アサド政権とロシア軍が「安全上の問題」を理由に拒否。18日に改めて調査しようとしたが、前日に国連の警備職員が現地で銃撃や爆発に遭遇し、再度延期となった。

 ナウアート氏はOPCWの調査が延期となった間、「ロシア当局者とアサド政権が化学兵器使用の犯罪の証拠を取り除くため、現場の洗浄を試みていると考える」と非難。調査延期が続けば、「洗浄時間をさらに与えることになる」と警告した。

 さらに、ロシアとアサド政権について「(化学兵器使用の)目撃者に圧力をかけている」とし、「ロシアとアサド政権は(自分たちに)攻撃の責任がないかのように話を作りかえようとしている」と述べた。(ワシントン=杉山正)