[PR]

 財務省の福田淳一事務次官から女性社員がセクハラを受けたとして抗議していたテレビ朝日に対し、同省は20日、「しっかりと受け止めております」と文書で回答した。財務省の対応への批判が続く一方、セクハラを受けても声を上げにくいという取材現場の実態も浮き彫りになった。

 財務省は20日、テレビ朝日が19日に出した抗議文に対し「貴社にもご納得いただけるやり方で、お話をきちんと伺わせていただきたい」などと文書で回答し、調査への協力を要請した。テレビ朝日広報部は「今後慎重に検討してまいります」としている。

 政界でも動きは続いた。立憲民主党など野党国会議員の有志は午前、セクハラ問題とその後の対応に抗議するため、米国発のセクハラ告発運動にならい、抗議の意味を込めて黒い服で財務省を訪問。福田氏がセクハラの事実を認めることや、被害者の人権を守ることなどを申し入れた。

 一方、野田聖子総務相は20日の閣議後会見で「セクハラ被害から女性記者が守られにくいという指摘がある。テレビ朝日だけの問題ではない」と語った。

 背景には、報道現場に女性が増える一方、取材先となる官庁の幹部の多くが男性だという実態がある。

 日本新聞協会や日本民間放送年鑑によると、約30年前、新聞記者の女性の割合は3・5%(1990年)、民放の報道部門では6・6%(87年)だった。ところが最近は2割程度になり、政治や経済、社会といった部署にも配属されている。しかし、男女共同参画白書などによると、2017年度の国家公務員の採用者の3割以上が女性だったが、本省の課長レベルでは4・4%(17年7月)にとどまる。

 「男性と1対1で会うのが悪いという批判があるが、そもそも取材対象となる幹部官僚や政治家が男性だらけ。そこが変われば、セクハラ被害は減るのでは」と、通信社に勤める女性記者は話す。

 官僚や政治家から、飲み会の帰り際に無理やり手を握られるといった経験を何度もしてきた、と明かす。相手との今後の関係を考え、「手を握られても、ふりほどけなかった」。はっきり「ノー」と言えない罪悪感と、「情報を取らなければ」という思いのはざまで、苦しんできた。ただ、「女を使って取材しているのでは」などと誤解されることを恐れ、社内で相談したことはないという。

 声を上げても、二次被害の恐れ…

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

980円で月300本まで有料記事を読めるお得なシンプルコースのお申し込みはこちら