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星野智幸さん(作家)

 私は言葉を扱う仕事をしています。その立場から、公文書改ざんは国家が言論を独占する行為だと、危惧します。

 言葉には、憲法や法律などの「公の言葉」と、私的な内面を表す「個人の言葉」の2種類があります。

 官僚は本来、法を守って仕事をし、公文書にはその過程を感情を排して厳密に記録しなければなりません。今回の改ざんで、官僚は恣意(しい)的に言葉を書き換えました。公の言葉が法ではなく、官僚個人の意思で決まったのです。個人の言葉が、公に奪われかねない事態だと僕は考えます。

 例えばあなたがセクハラに遭い法的に訴えるとします。あなたは、事実を公文書に記述して欲しいだけなのに、官僚が「あなたの言っていることはこういうことです」と書き換えを始めたらどうなるでしょうか。私たち個人の言葉は、恣意的な公の言葉に置き換えられてしまうのです。

 公文書改ざんが日常的な世の中…

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