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 この事業に税金を投入する価値がどれほどあるのか――。それを数値で示した費用対効果の評価の多くに、疑問符がつく実態が総務省の調査から判明した。「事業ありき」で「便益」が費用を上回るよう、不適切な計算がなされたのではないか。現場を取材した。

 のどかな田園地帯に立つ白い巨大な工場のような建物。産業廃棄物の最終処分場「エコアくまもと」(熊本県南関〈なんかん〉町)だ。既存の処分場の容量不足を懸念した県が主体となって建設され、総務省資料によると、整備期間は2013~15年度で総事業費は約70億円。搬入は既に始まっている。

 運営を担うのは公益財団法人「県環境整備事業団」。処分場ができると不法投棄が一切なくなり、年間の除去費用が毎年不要になる――。環境省から補助を受けるにあたり、そんな想定を積み上げて費用の1・23倍の効果にあたる便益が見込めるとした。

 だが、総務省は「既存の最終処分場が満杯でない現状でも不法投棄が発生している。現実的ではない」と指摘。実際、県が把握している分だけでも、16年度1年間に100件を超す不法投棄があった。「処分費用を惜しむ業者などが不法投棄をする」。県内の産廃業者の男性は事業団の想定に苦笑し、「捨てる場所が増えたからゼロになるものではない」と話す。

 「不法投棄撲滅という県の目標…

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