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時紀行

 琵琶湖の水を京都に流す琵琶湖疏水(そすい)に今年3月、定期観光船が就航した。疏水はかつて人や貨物が行き来した舟運の道だったが、1951年を最後に途絶えていた。魅力いっぱいの船の旅を満喫しつつ、67年ぶりの復活に携わった人たちに思いをはせた。

 水面から見上げると、満開の時を駆け抜けた桜が名残の花と新緑の葉を携えていた。

 天台寺門宗総本山の三井寺がある大津市・長等山のふもと。すぐ近くの琵琶湖から注ぐ水路に全長7・5メートルの小さな船が浮かぶ。水路は128年前に京都まで通じた琵琶湖疏水(そすい)。今年から、春と秋の観光船の定期運航が始まった。

 出航するとすぐ、光が消えた。約2・4キロの第1トンネル。かなたの出口の光が点のようだ。

 闇の中、ガイドの小林美恵さん(25)が説明する疏水の由来が染み込んでくる。疏水は、都が東京に移り衰退した京都の復興を目指して築かれた。工事はほぼ人力が頼りで、作業者は夜に土木技術を学び、昼はトンネルを掘った。水は産業振興や水力発電に活用され、水路を物資や人が往来した。

 ザーという音が聞こえてきた。トンネルの掘削は両側だけでなく、上からも竪坑(たてこう)を掘る国内初の方式を採用。そこから落ちてくる湧き水が船の屋根をたたく。

 出口が近づくと少しずつ光がさ…

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