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 男女格差(ジェンダーギャップ)の国別ランキングが114位という日本で、セクハラや「#MeToo」をめぐる議論が盛り上がっている。男性しか役者になれない歌舞伎の家系に生まれ、俳優として国内外で活躍する寺島しのぶさん(45)は、この流れをどう受けとめ、邦画界をどう見ているのか。主演映画「オー・ルーシー!」の4月28日公開を前に、話を聞いた。

 寺島さんが演じるのは、息苦しさを日々感じる43歳の独身女性。ジョシュ・ハートネット(39)が演じる米国人英語教師と出会い、閉塞(へいそく)感を打ち破るように暴走するさまがリアルに描かれる。米国の名だたる映画賞の一つ、インディペンデント・スピリット賞の新人作品賞と主演女優賞にノミネートされたほか、昨年のカンヌ国際映画祭で批評家週間に出品された。

 監督を務めたのは、今作が長編デビューとなった米サンフランシスコ在住の平柳敦子監督(42)。高2で渡米後、俳優を経て映画監督を目指し、ニューヨーク大大学院での卒業制作の短編を発展させる形で、今作を仕上げた。撮影監督はメキシコ出身の女性。白人男性優位の米映画界にあって、画期的な布陣だ。女性の撮影監督は世界的にも少ない中、寺島さんは、同じ女性に撮られる効果を大きく感じたという。

 「男の人なら見逃してしまうかもしれない、ここぞという女の部分や、女性の嫌な面、醜い部分を表すちょっとした表情を見逃さない。『逃したな』と思うともう一回撮ったりして、ねちっこくておもしろかった」と寺島さんは振り返る。

 登場人物の大半が日本人だが、制作は米日合作。寺島さんは「日本(だけ)じゃ作れなかった。40代が主役の人間ドラマで、地味だし。日本は20代中心の『キラキラ映画』ばかりだから」と指摘する。「キラキラ映画」とは、少女マンガやライトノベルなどを原作に、主に中高生の恋愛をテーマにした邦画ジャンルだ。

 「映画館に行く習慣が減ってるから、若者がキュンとするようなわかりやすいものが作られ、それが流行(はや)っていく負の連鎖がある。日本では(観客が)入らなそうだと、相手にしてくれない。お金をいっぱいかけたものには全精力を注ぎ込むけど、そうでないものにはなかなか。その作り方がまず(米国と)違う」

 寺島さんは邦画の現状をそう憂…

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