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 時代の流れをとらえ、15年目を迎えた女の子向けアニメ・プリキュアシリーズ。今年始まった最新作「HUGっと!プリキュア」が、育児をテーマに盛り込んだ異例の設定で話題を呼んでいる。主人公たちが赤ちゃんを守り育てるストーリーで、敵は「ブラック企業」。東映アニメーションの内藤圭祐プロデューサー(35)に、作品に込めた思いを聞いた。

 ――第1話で謎めいた赤ちゃんの「はぐたん」が空から降ってきて、登場人物たちがお世話をすることになります。なぜ、こうした展開に?

 シリーズで登場したプリキュアは実に50人を超えます。今年はシリーズ15年目にもあたり、歴代に埋もれないキャラクターを生み出したかった。今作のキャラクターたちは「最強のプリキュア」にしたいという思いがありました。

 最強とは何だろうかと議論した結果、「赤ちゃんを守る母」ではないかと。

 お世話ごっこあそびは、女の子たちからは根強い人気があります。ただ、シリーズではこれまで妖精のお世話はあったのですが、描写の難しさもあって、赤ちゃんの育児はありませんでした。

ワンオペと対極

 ――難しさとは、どういった点ですか?

 3人のプリキュアは戦闘では、赤ちゃんを守りながら敵を倒す力があります。しかし変身をしていない彼女たちは中学2年生で、育児の知識はありませんし、常に育児をすることもできない。それに視聴者の子どもたちへの影響を考えると、親にうそをついて赤ちゃんを隠して育てる展開にもできません。いろいろと無理が出てきてしまう。

 一方でプリキュアには仲間がいて、家族がいる。母親が一人で子育てを抱える「ワンオペ育児」が社会問題化していることも念頭にありました。ワンオペ育児とは対極の「支え合う育児」なら、プリキュアの世界観の中で描けるのではないかと考えました。

 作中では、様々な登場人物が育児を支えます。普段ハムスターの姿をしている「ハリハム・ハリー」は、人間の男性に変身して、ミルクをあげたり夜泣きで寝不足になったり。はぐたんが体調を崩したとき、主人公の野乃はなのお母さんも助けになります。

 第2話でプリキュアの一人、薬師寺さあやがマザー・テレサの言葉をつぶやくシーンがあります。「私にできないことが、あなたにはできます。あなたにはできないことが、私にはできます。力をあわせれば、きっとすばらしいことができるでしょう」。作品を象徴しているセリフの一つだと思います。

 今作のプリキュアは、「弱い者を守る強さ」を3人で協力して発揮していきます。それは戦闘シーンでも一貫させていて、今作では守りを固めるキュアアンジュ、強力な攻撃を繰り出すキュアエトワール、そしてとどめの一撃はキュアエールが放ち、三者三様感を立たせました。それぞれの得意不得意を補い合って敵をしりぞける「チーム感」を大事にして描いています。

■多彩な家族像…

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