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遠藤乾=国際

△松田康博・道下徳成・金杉憲治の座談会「急展開の北朝鮮情勢 米朝対話『成功』へのハードル」(外交3、4月号)

 動きの激しい朝鮮半島を中心に、東アジア情勢を受けた日本外交について、専門家と実務家が鼎談(ていだん)している。中国外交の専門家・松田の言葉を借りれば、半島の現況は、戦争と恐ろしい平和というどちらにも転びうる二つの崖の間にあって非核化の狭い道を進むようなものだという。松田は、その先、北を不安に陥らせている米トランプ政権の攻撃可能性を維持し、一気呵成(いっきかせい)に核廃棄に持ち込むシナリオを提示する。それは、朝鮮半島の安全保障専門家の道下が考える10~20年におよぶ2段階の非核化シナリオとは、時間枠の設定において対照的である。これは、制裁の段階的解除とも絡み、査察や経済援助などとともに、今後のゆくえを左右する一大争点となろう。

△辻英史「ドイツの『中道』とリベラル――2017年連邦議会選挙戦に見る現状と展望」(シノドス、3月19日)

 辻論考は、ドイツの「中道=Mitte」の歴史を振り返り、そこで「定着した環境とリベラルという二つの価値観が、ドイツ社会を覆った『不安』と『不満』の高まりにかかわらず、極右の台頭に対する防壁」になりうると展望している。賛否は別として、左右二大政党の没落と極右の台頭ばかりを強調する論調にあって、珍しいタイプの立論と言えよう。

△大沼保昭・中西寛・木村草太の鼎談「激変する安保環境 9条といかに向き合うか」(中央公論5月号)

 憲法に関する特集の中で、国際法、国際政治、憲法の専門家が「建設的に」9条(改正)について議論している。憲法学者・木村の言う国際公共価値の中身をどう読むのか、中西の指摘する日本国憲法制定時の(占領中というだけでなく、西独などと異なり冷戦開始前に制定された)歴史的拘束性がもつ今日的含意をどう見るか、考えさせられることの多い鼎談となっている。

木村草太=憲法・社会

△中嶋哲彦「新高校学習指導要領の問題点」(NHK視点・論点、4月2日)

 2022年度から実施される高校学習指導要領の問題を指摘する。今回の学習指導要領は、公民科で、「現代社会」を廃止し、「公共」を必修科目として新設する。その背景には、この科目を高校における道徳教育の柱にしたいという考えがあるという。そして、「公共」の学習内容を見ると、現在の「現代社会」で扱っている「基本的人権の保障」や「平和主義」が削除されているという。学習指導要領が、これらの原理に触れることを禁止しているわけではないが、憲法の基本理念の扱いがあまりに軽いことが懸念される。

△大塚玲子「PTA非会員の子は…

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