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 名古屋城のバリアフリーについて検討する名古屋市の有識者会議の初会合があった。木造新天守へのエレベーターの設置について有識者の賛否は割れたが、意見陳述にとどまった。市は、会議での意見を参考に5月中にエレベーター設置についての結論を出す方針だが、今後は会議の主な議題としない予定という。

 24日の会議は建築、地盤、歴史、福祉などの専門家で構成。「エレベーターは非常時には使えない」「将来的な技術を考える必要がある」など、エレベーターに代わる新技術に期待する声が出た。

 一方、エレベーターを設置すべきだとの意見も複数あった。市が代替案として検討するVR(仮想現実)施設設置について「VRでいいのなら(木造新天守を)造らなくていい」との発言もあった。

 河村たかし市長は会合で「技術の人にエレベーターに代わるものができないかお願いしとる」とあいさつし、改めて設置に消極的な考えを示した。

 会合には、オブザーバーとして障害者2人も参加。車いすで出席した近藤佑次さん(32)は「自分の一番大切な人がエレベーターが必要だったらどうした方がいいか、心にとめて考えてほしい」と訴えた。近藤さんは取材に「市長のあいさつを聞くと、エレベーターは考えていないのだろう。アリバイ作りの会議のようにも思えて残念だ」と話した。(関謙次、北上田剛)