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 人は幸せを強く感じている時ほど視覚的に目標を速く見つけられる――。国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT、東京都小金井市)の研究員らが、そんな研究結果を明らかにした。「物を探し出す速さを測れば幸福度を推定できることを示唆している」といい、心の病の兆候をつかむ手法の開発に役立つことが期待される、としている。

 NICT脳情報通信融合研究センターの山岸典子主任研究員らのチームが、独自にスマホのアプリを開発し、実験した。2週間にわたり、朝昼晩の毎日3回、被験者33人に「その時の幸福度」などを入力してもらい、0~10の範囲で数値化した。あわせて画面に複数の似たマークを表示し、その中からなるべく素早く異なるものを探し出すといった操作もしてもらった。

 その結果、幸福度が高い時ほどターゲットを速く見つけられることが分かった。目で見て物を探す速さをスマホのアプリなどで測ることにより、逆に幸福度の変化を把握できる可能性もあると見る。チームは今後、訓練によって幸福度を高める研究に着手し、心の病を手前の段階で改善させる手法の開発を目指す。(河井健)